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2009年6月28日
ナイトゲームを終えて、身体の手入れなどをしていたら、あっという間に午前様。その後1時間足らずの睡眠を取って、午前4時にホテルを出発、空港に向かいました。今夜はこのまま地元でナイトゲームです。
およそ健康など無視した、単に24時間をきちきちに割っているだけのパシフィック・コースト・リーグのスケジュールは過酷です。もう考えただけで倒れそう。
選手は皆、どよーんとした、寝不足の目をしています。
その団体を乗せた飛行機が乗り継ぎのダラスに着くと、
キャビンアテンダントさんがさわやかにアナウンスしました。
「皆さん!今日は機長のお誕生日です!さあ一緒にハッピーバースデーを歌いましょう。機長の名前はブライアンよ〜。さん、ハイッ!」
「Happy Birthday to you〜♪」機内はいきなり大合唱に包まれました。
「俺も今日誕生日なんだ!」などと言い出す人もいて、まわりの乗客に「あらっ、おめでとう!」などと祝われています。
強引に和やかムードに包まれた機内で、歌う気のないアイオワカブスの選手たち。覇気のない表情で、口パクすらせずに、歌が終わるのをぼーっと待っていました。
そんなブライアン疲れを引きずって帰ってきたアイオワで、
試合は延長14回。しかも負け。さらに5タコ。
まもなく僕の誕生日に突入するかという直前で、最後のバッターとして30代を締めくくったのでした。
アイオワ州デモインにて 田口壮 
2009年6月30日
このあたりにはレストランが少なく、なおかつ遠いので、
今回は強力な援護物資を持参しました。
チンするごはんと、M屋の瓶詰めと、お湯を注ぐ味噌汁。
普段はインスタント物をあまり食べない僕ですが、
疲れた身体にしみこんでゆく日本の味に、ほおーっと心が
暖かくなりました。出来合いのもの、インスタントのものはダメ!という今までの固定観念は、そろそろ捨てる時期がやってきたようです。
いや、というか、インスタントって、ホンマによくできています。
びっくりしました。差し入れてくれた友人に感謝。
マイナー球団が宿泊するホテルには、ほとんどの場合電子レンジが置いてあります。コーヒーメーカーもちゃんとあって、お湯も沸かせます。
これがメジャーのホテルとなると、電子レンジはまず見かけません。
自炊や持込みなんてせずとも、グルメなルームサービスが用意されているからです。
ホテルのランクが上がるごとに、生活感が薄れていく・・・とでも言いましょうか。
しかし、高級ホテルは寝心地はよくても、
「あれがない」「これがない」となり、
何か欲しいといちいち人を呼んで、なおかつチップを
払うことになります。それが面倒な僕。
つまりは高級な場所には向いていない、ということでしょう。
テキサス州ラウンドロックにて 田口壮 
2009年6月29日
チームメイト4人と一緒に試合前、ランチに出かけました。
どこかのレストランに入るのかと思ったら、行き先はガソリンスタンド。
なんでガソリンスタンド?よく見ると、その中にBBQ(バーベキュー)のお店があったのです。
南部の香り漂う中、ハンバーガーショップのように、一人ずつ並んでオーダーして、お金を払っていく仕組みです。
僕はテキサス訛りに悪戦苦闘して、注文に時間がかかること、かかること。
ようやくみんなで席に着くと、話題はもっぱらルームメイトについて。
マイナーの遠征では相部屋は当たり前で、ほとんどの選手がルームメイトを持っているのです。
遠征前になると「誰と一緒の部屋にしますか」という調査がきて、希望のない場合は適当に組まされます。
だから、基本的には仲のいい選手同士が組んでいるはずなのです。
しかし。たまたま、全員が相方を置いてきた形になっており、
鬼のいぬ間に、とばかり、
「俺のルームメイト、昨日部屋に戻ってきたの朝4時近くだよ!参ったよ!」
「うちなんて、クーラーがんがん効かせた上に、マイ扇風機を回して寝てやがる。俺は寒くて凍えてるよ!」
と、告白大会が始まってしまいました。
年齢的にも一人部屋しか経験したことのない僕には「笑える話」ですが、若い彼らにとっては「笑うしかない話」。
相部屋がいやならメジャーに上がるしかなく、そのためには、日々の愚痴は、笑い飛ばさなければストレスになってしまいます。
肉をかじりながら、ああだ、こうだと話している彼らを見ていたら、
(置いてこられたルームメイトたちが今どこかで全員集まって、こっちの愚痴を言ってたら・・・)と想像して、思わず苦笑してしまいました。
テキサス州ラウンドロックにて 田口壮 
田口選手宛のファンレターはこちらまで letter@taguchiso.com
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